重機の遠隔施工 / 操作システム「K-DIVE®」導入により、
これまでに無い人材活用を実現した企業様の取り組みをご紹介します。
本記事は、国土交通省近畿地方整備局が発表した論文『砂防事業における遠隔施工の活用と将来性について』
(https://www.kkr.mlit.go.jp/plan/happyou/thesises/tma4f6000002bn7i-att/a1723702029385_1.pdf)を参考に作成しています。
遠隔操作でも、
ここまでできる

建設・土木の現場では、人手不足や遠隔地への移動負担、安全対策といった課題がますます深刻になっています。
台風や豪雨などの自然災害が多発する日本では、人が立ち入れない危険な現場での施工が求められるケースも少なくありません。これまでも、ラジコン式の遠隔操縦システムなどを用いて、施工を行うケースはありましたが、モニタからの情報のみで施工を行う必要があり、実機搭乗時よりも生産性が低くなるという課題がありました。
コベルコ建機が開発した「K-DIVE®」は、これらの課題を解決し、無人化施工のあり方を変える、新しい選択肢です。
今回は、K-DIVE®を活用して現場の課題を解決した、株式会社冨島建設の事例をご紹介します。
目次
BackgroundK-DIVE®導入の背景
生産性、安全性、コスト面の改善を目的にK-DIVE®を導入
導入の背景
- 斜面の再崩落リスクから無人化施工を行う必要がある
- 2022年度までラジコン式の従来型遠隔操縦システムを活用

今回の現場は斜面の再崩落リスクから、出水期は人の立ち入りが禁止されており、安全確保のため無人化施工で工事を行う必要性があった。
2022年度までラジコン式の従来型遠隔操縦システムを活用。モニタからの情報のみで施工を行うことから、操作性や生産性に課題があがった。こうした背景のもと、生産性向上や工期短縮、コスト低減などを目的に、K-DIVE®導入に至った。
実証実験の概要
| 施工場所 | 奈良県五條市大塔町赤谷地区(深層崩壊地) |
|---|---|
| 施工対象 | 砂防堰堤工事における土砂積込移動及び法面整形 |
| 施工時期 | 23年6~10月(出水期を含む、安全確保が困難な時期) |
| 操作拠点 | 冨島建設本社(大阪府大阪市) |
| 通信環境 | 現場と操作拠点間を光ファイバで接続 |
EffectK-DIVE®導入による効果
生産性、品質、コスト、安全性。
4つの観点から、現場の変化をご紹介します。
01/04
生産性
生産性最大39%アップ、遠隔でここまで効率的に
POINT
- 従来比で生産性20~39%アップ
- 遠隔の操作拠点からも、実機搭乗時に近い生産性を維持

実機搭乗時を100%とした場合の比較では、土砂積込移動作業においてラジコン式の従来型遠隔操縦が44%だったのに対し、K-DIVE®は83%と約2倍近い効率を達成。また、法面整形作業でも従来型の58%に対し、K-DIVE®は78%と、20%以上の向上が確認されました。
遠隔でも、実機搭乗時に近い生産性を実現できることが、数値からも明らかになっています。

| 作業内容 | 実機搭乗時 | 従来型 遠隔操作 |
K-DIVE® |
|---|---|---|---|
| 土砂積込移動 | 100% | 44% | 83% |
| 法面整形面積 | 100% | 58% | 78% |
02/04
品質
遠隔でも、仕上がりは実機操作レベル
POINT
- 実機操作に近い感覚で、仕上がりも実機操作レベルを実現

実機に搭乗して作業した場合と比較しても、遠隔操作による施工でほぼ同等の仕上がりが得られることが確認されました。
実機に近い操作感を再現できるK-DIVE®なら、現場から離れた拠点にいながらでも、品質を維持しつつ、安定した施工が可能です。
無人化施工による渓流保全工の仕上がり
03/04
コスト
遠隔で移動ゼロ。コストもスマートに
POINT
- 現場移動がなくなり、移動費を大幅に削減
- 移動時間ゼロで、作業効率もアップ

社用車で山間部の現場に1カ月間(20日稼働、往復)通勤した場合の移動費を試算したところ、遠隔操作により現場への移動が不要となり、操縦者の移動コストを大幅に削減できることが確認されました。
K-DIVE®導入は、時間的・経済的な負担の軽減にもつながります。
| 距離(㎞) | 月あたりの費用 | 目安地点 |
|---|---|---|
| 10 | ¥6,000 | 奈良県五條市大塔支所 |
| 50 | ¥30,000 | 奈良県五條市 |
| 100 | ¥60,000 | |
| 150 | ¥90,000 | 冨島建設本社(大阪府大阪市) |
04/04
安全性
現場に行かない”という選択で、安全をつくる
POINT
- 現場および移動中の労災死亡事故リスクをゼロにする
- 保証費用の削減で、コスト面にも貢献

現場から離れたオフィスから遠隔施工を行うことで、作業員が危険な現場に立ち入る必要がなくなり、現場での労災死亡事故のリスクはゼロに。さらに、現場への移動そのものが不要になることで、移動中に発生する事故のリスクもなくなります。
こうした安全性の向上は、作業員の命を守るだけでなく、万が一の際に発生する多額の保証費用(約2,800~3,200万円※)の削減にもつながります。K-DIVE®は、危険な現場でもオペレータの安全を確実に守る、新しい施工のかたちを実現しています。
Point生産性を高めるK-DIVE®のポイント
現場さながらの操作感覚を再現 「モーションシート」
K-DIVE®のコックピットでは、現場の音声に加えて、傾きや操作に影響する微細な振動をモーションシートにフィードバックします。急勾配や岩が多い現場でも重機に搭乗操作しているかのようなリアルな感覚が得られるので、オフィスからでも安全かつスムーズに重機を動かすことができ、実機搭乗時に近い生産性を実現します。
その他のポイントは、
下記「資料請求」よりご確認ください
重機の遠隔施工/操作システム
K-DIVE®まるわかり資料
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AboutK-DIVE®について
重機の遠隔操作システムと
稼働データを用いた現場改善ソリューション
実機搭乗時のような操作性のコックピットから重機を操作し、安全快適な場所から現場作業を行うことができます。 また、クラウドに蓄積した稼働データが現場の課題を見える化し、現場の効率化を実現します。

3つの価値
“働く人”を起点とした3つの価値で、現場の課題を解決します。
-
01

本質的な安全性の確保
危険な現場を離れ、オフィスから安全に重機の遠隔操作を可能にします。
-
02

現場生産性の向上
人と重機の稼働状況をデータで見える化。無駄を省き、現場生産性を向上させます。
-
03

多様な人材の活用
場所や時間を問わず働ける環境を作り、就業者の裾野を拡げます。
お客様の声
実際にK-DIVE®を導入いただいたお客様の声をご紹介します。
※導入企業の活用例は、「K-DIVE®特設サイト」にて映像などでご覧いただけます
- 1つのコックピットで2台同時に稼働させており、作業効率が良い。
安全かつ空いた作業員を別の配置につけることが出来る。 - N社(鹿児島県) - 建設業は安全というのを一番に目指していかないといけない。
遠隔操作ということは人の手を介さなくなる。必然的に死亡事故ゼロ、ケガもゼロ。 - S社(山口県) - 人が立ち入れない危険な施工現場で無人化施工を問題なく実施できました。
これにより今後の効率化、安全性の工場が期待されます。 - T社(大阪府)
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