クレーンのメンテナンス

コベルコクレーンニュース

2023.12.19|Vol.21メンテナンス注意喚起

ガイケーブルの
仕組みと点検について

ガイケーブルは、クレーンのブーム等のアタッチメントと荷重を⽀持する、⾮常に重要な部品です。ガイケーブルが破断すると、⼤事故に繋がる可能性がありますので、適切にメンテ及び交換をしていただく事を推奨します。

ガイケーブルの役割

ガイケーブルはアタッチメントを含むクレーン前⽅の荷重全てを⽀持(引張荷重)しています。荷重が変化した際には、下図のように伸⻑します。ブームを起こすときに急激に荷重が掛かれば、ガイケーブルのコネクタが回転するのはこの為です。

ガイケーブル外観点検時の着眼点

  1. コネクタとワイヤ間に隙間が空いている。
    ⇒⽔がコネクタ内に侵⼊。内部から腐⾷する可能性
  2. グリスが無くなっている。
    ⇒素線切れ・破断の恐れ

⻑期間通常メンテを⾏い使⽤されていたガイケーブル内部

  1. コネクタとワイヤ間に隙間が無く、グリスも⼗分塗布されている。
  2. 内部のストランド同⼠がこすれて筋が出来ている。
    ⼼線が細くなり素線切れを起こしている。 ⇒メンテナンスだけでは不⼗分で交換が必要

推奨交換インターバル

このように、ガイケーブルは内部からも損傷や腐⾷が⽣じる為、外観からの判断では⼗分ではありません。内部損傷や腐⾷が進むと、ガイケーブルの折損・破断により重⼤事故を引き起こす可能性がありますので、作業内容に応じて、必ず取扱説明書の推奨通りに定期的に交換して下さい。

作業内容 交換時期
⼀般的なクレーン作業 6年
クレーン作業が主体で、クラムシェルやハンマーグラブなど
バケット作業を併⽤するような作業
4年
リフマグ、クラムシェル及びハンマーグラブ専⽤ 2年