
神戸製鋼所の建設機械事業が独立し、
同時に油谷重工、神鋼コベルコ建機が統合され、
コベルコ建機株式会社として新たなスタートを切ったのが1999年。
2024年、創立25周年を迎えるに当たり、同社では理念体系を整理し新たな
フィロソフィーを策定した。
その経緯や目的について、山本明代表取締役社長に話を聞いた。
コベルコ建機がずっと
大切にしてきた想い
ユーザー現場主義|Identity
「KOBELCOの建設機械を使って建設等の作業をしているお客様の現場を、いつも心に思い浮かべて仕事をする事で、お客様からより満足してもらえるように、いうなれば、相手の置かれている状況に自分自身を立たせて観て、今の相手の気持ちを推し量る」という考え方。私たちが常に持つ精神です。
何のためにコベルコ建機はあるの?
企業理念|Purpose
コベルコ建機グループは、ユーザー現場主義に基づき、
真に価値ある商品、サービス、情報を提供することで
お客様の満足に応えるとともに、豊かな社会の建設に貢献する。
※ 左から順番に大山さん、郷ノ丸さん、堀内さん、山元さん、森地さん、田中さん
大山心平
郷之丸亮弘
堀内 翼
山元美佳
森地脩介
田中 祥
——まずはお1人ずつ、簡単な自己紹介からお願いします。入社年と所属、現在の仕事内容、このブランディング推進プロジェクトにおける役割をお話しいただけますか。
——今回のプロジェクトを通じて感じたことや想い、学んだことを教えてください。
自社の理念などは、特に経営層から遠くなればなるほど「自分とは関係が薄い」と感じがちですが、私自身、この1年でその認識が大きく変わりました。同世代の社員たちとプロジェクト活動を進めるなかで、「これを大切にしていこう」という共通の想いが生まれ、一つのチームとして理念を軸にまとまる意識が育まれたからです。
創立25周年を機に、企業理念体系を再定義するために、なるべく多くの社員の意見を反映させながら議論を重ね、具体的な言葉に落とし込む取り組みを行いました。このボトムアップのプロセスによって、理念は単なるスローガンではなく、全社員の共有財産へ昇華したと実感しています。
“ 理念は単なるスローガンではなく、
全社員の共有財産 ”
人は人生のなかで多くの時間を仕事に費やします。その仕事に面白さや楽しさを感じられないのは、非常にもったいないことだと感じます。だからこそ、社員が仕事に対してモチベーションをもてるような環境をつくり、その意識をさらに広げていくことが重要です。
そうしたことをブランディングにより実現できれば素晴らしいのではないかと、本プロジェクトを通じて強く実感しました。
“ 仕事に面白さや楽しさを
感じられないのはもったいない ”
本社から発信するブランディング活動を、最前線でお客様と向き合う営業や工場スタッフなどへ浸透、定着させていくためには、アンケートの意図を丁寧に説明し、現場や管理職に繰り返しプレゼンテーションを行うなど、一方的な施策に見えない工夫が必要でした。「社員全員で一緒に考えたい」という姿勢を徹底的に伝えた結果、活動への理解が進み、協力的な仲間が増えたことは、このプロジェクトにおける大きな成果だったと感じています。
“ 「社員全員で一緒に考えたい」
という姿勢を徹底的に ”
——本プロジェクトでは、全社的なアンケートや部門ごとのワークショップなども実施されたと聞いています。印象に残っているのはどんなことでしょうか。
あたらしい技術、培ってきた技術、たくさんあるけれど、
いちばん大切なのは、あなたを想う技術だ。
何度も考えて、お客様の声にとことん応えること、
たえず技術を磨いて、現場が働きやすい最先端を切り拓くこと、
さまざまな壁を乗り越えて、社会や地球にやさしいカタチにつなぐこと。
機械をあえてブルーグリーンにするのも、街に溶けこむ色にしたいから。
すべての“あなた”を想い、その思いの先まで考える。
そんな「ちょっとおせっかい」が、
きっとコベルコ建機らしい未来の目指し方。さぁ今日もあなたと。
——社員一人ひとりの想いが結実したフィロソフィーが25周年記念式典で発表されました。この新たな指針が、コベルコ建機の未来にどんな価値や可能性をもたらしてくれるとお考えですか。
先ほど、ワークショップで「コベルコ建機の良いところ」として「働きやすさ」を挙げる意見が多く聞かれたことに、人事としてとてもうれしく感じたとお話ししました。しかし、その一方で、退職される方も一定数いるという現実があり、まだコベルコ建機の良さを十分に感じられていない方もいるのだと改めて気づかされました。
こうした状況を踏まえ、従業員一人ひとりの声にしっかり耳を傾けることの大切さを再認識し、人事としてさらに気を引き締めて取り組んでいかなければと感じています。
また、今回新たにつくり上げたフィロソフィーが、コベルコ建機での働きやすさをさらに向上させる一助となることを願っています。
“ フィロソフィーは、働きやすさを
向上させる一助になる ”
「ユーザー現場主義」という言葉について、ある方から「その定義が曖昧ではないか」と指摘を受けたことがあります。私もたしかにそうだなと思ったのですが、堀内リーダーが過去の資料を探し出してくれたおかげで、実は「ユーザー現場主義」には明確な定義が以前から存在していたことが分かりました。その定義は、お客様と直接関わる部署だけでなく、すべての部署の社員にも当てはまります。お客様に直接接する場合は、お客様の立場を想像して行動し、それ以外の部署では相手の立場に想いを寄せ、どんな状況かを考えながら寄り添う仕事をするというものです。
この定義をフィロソフィーのなかにしっかりと組み込んだことで、社員一人ひとりが「ユーザー現場主義」の意味を再認識するきっかけとなるはずです。それが、お客様そして会社の仲間たちとの新たな関係をつないでいくスタートになればと思っています。
“「ユーザー現場主義」の意味を
再認識するきっかけに ”
言葉は新しくなりましたが、これまでの企業理念体系に込められていた想いは変わりません。「ユーザー現場主義」のもとで、お客様に寄り添い、築き上げ、つないできた歩みの延長線上に未来がある。これが私たちの大切な考え方です。これまでの積み重ねを基盤に、新たな挑戦を続けながら、コベルコ建機はお客様とともにより良い未来を目指して歩んでいきます。その変わらぬ想いと、新たな可能性への期待を込めた新しいフィロソフィーを社内外にしっかりと浸透させるために、これからも努力を続けてまいります。
今後のコベルコ建機にどうぞご期待ください。
“ 言葉は新しくなりましたが
想いはこれまでと変わりません ”
座談会に参加できなかったメンバーの声を聞きました!
コベルコ建機には、自社の製品に対する深い誇りをもつ社員が多いことを改めて実感しました。また、長年にわたりものづくりに従事してきた経験が、お客様視点を大切にした製品開発につながっており、その試行錯誤の積み重ねが今日の強みとなっていると感じました。
今後もコベルコ建機が、お客様に愛され、選ばれ続ける企業であるために、新しいフィロソフィーの下、社員一丸となって日々の業務に取り組んでいければと思っています。
内部統制・監査部
コンプライアンス統括グループ
藤井理紗
スピリット|Value
ユーザー現場主義を実践するために、日々の業務の中で社員一人ひとりが意識する姿勢
シンプルに、本質を突きつめる。
目指すべきゴール、 超えるべき壁のために、何をすべきか。
相手の立場に立って、すべての“あなた”のために、
私たちは、シンプルに考え、本質を突きつめます。
スピードは、動かす力。
スピード、それは人を、心を動かす力。 素早い動きが、
社会を動かす力につながっている。
相手の立場に立って、すべての“あなた” のために、
私たちは、常にスピードをもって行動します。
オープンは、独創力の入口。
個々を尊重するオープンな空気が、 自由闊達な会話を生み、
ユニークな発想を連れてくる。
相手の立場に立って、すべての“あなた”のために、
私たちは、常にオープンな姿勢を心がけます。
チャレンジが、変化を生む。
困難な課題に挑み、やり遂げた先にたどり着くのは、
私たちにしかつくれない価値。
相手の立場に立って、すべての“あなた”のために、
私たちは、常にチャレンジし続けます。