コベルコ建設機械ニュース

Vol.256Apr.2022

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業界のイメージを高め
“働きたい”と思える会社に

埼玉県三芳町を拠点に、建設現場でのオペレータ付きクレーン作業を
請け負う株式会社市原重機建設。代表取締役の市原誉昭さんは、
営業活動や顧客対応などに多忙を極めるなかで、企業イメージ向上のための
広報活動にも力を入れている。その意図や活動内容についてお聞きした。

埼玉県三芳町を拠点に、建設現場でのオペレータ付きクレーン作業を請け負う株式会社市原重機建設。代表取締役の市原誉昭さんは、営業活動や顧客対応などに多忙を極めるなかで、企業イメージ向上のための広報活動にも力を入れている。その意図や活動内容についてお聞きした。

市原重機建設で働くことが誇りに思える。
そんな会社づくりを目指しています。

代表取締役 市原誉昭(たかあき)さん

フットサル日本代表から建設業へと転身

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資材の運搬に従事するマスターテック7200G。建造物の向こう側には、市原重機建設が本現場に投入しているもう1台のクローラクレーン、マスターテック7200のブームも見える

株式会社市原重機建設の創業は、1974年。現会長である先代が、トラッククレーン1台で事業を興したという。その後、80年に法人化するなど順調に拡大。現在では、大手ゼネコンなど数多くの建設会社を顧客にもつクレーンリース業者として、関東一円を中心に事業を展開している。

代表取締役を務める市原誉昭(たかあき)さんは、今から8年前の2014年、39歳で市原重機建設に入社。建設業界はまったくの未経験だった。というのも、市原さんはそれまでフットサルのプロ選手として活躍していた人物で、日本代表でキャプテンを務めたほどのキャリアを誇る。プレーヤーを引退後に、父親の創業した事業を継承するべく、この業界に入ったという。

入社当初、市原さんはクレーンの組み立て・解体要員として働いたり、トラックの運転手として資材を運搬したりするなど、現場での仕事に従事。その後に営業を経験し、3年前に代表取締役に就任した。

「代表取締役に就任してから力を注いでいるのが営業活動です。会長が築いた販路をさらに拡大するべく尽力しています。そしてもう一点、目標として取り組んできたのが、会社のイメージアップを図ること。若い人たちにとって、建設業に対するイメージが決して良いとは言えない状況をなんとかしたいと考え、社内外でさまざまな取り組みを行っています」

社内では、「常に見られていること」を意識させるため、会社の作業着を清潔感があるスポーティな印象のものに変更。

「身だしなみをきちんとすることで、顧客対応などにも間接的に良い影響が出るのではないかと考えました」

社外においては、Jリーグ「浦和レッドダイヤモンズ」、NPB「埼玉西武ライオンズ」とのスポンサー契約を実現。地元埼玉のスポーツチームへの支援を通じて、建設業のイメージをよりポジティブなものにする活動を行っている。

「今後は、地域の子どもたちを招待してクレーンに触れてもらう機会をつくりたいと思っています。そうしたイベントを開催することで、将来は市原重機建設で働きたいと思ってくれる人が1人でも増えたら最高ですね」

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この日はクレーンの天敵である風が強かったものの、スムーズな運搬作業からそんな状況は微塵も感じられなかった。マスターテック7200Gが、下山さんの思い通りに稼働していた証だ

コベルコ製クレーンのスムーズな旋回に乗りやすさを実感

取材当日は、市原重機建設のクレーンが稼働する東京都内の現場を訪問。5階建ての建造物の建方工事で活躍していたのが、クローラクレーン、マスターテック7200Gだ。同社は、クローラクレーンだけでも30台以上を所有し、そのほとんどがコベルコ建機製だ。

「コベルコ建機のクレーンは、1998年に80tクラスを導入したのが最初になります。当社のオペレータは、コベルコ製クレーンの性能を高く評価しています」(市原さん)

その1人が、当現場でマスターテック7200Gを操作する下山慶治さんだ。建方工事で資材運搬に従事するクレーンに求められる最も重要な能力はなにかとの問いに、下山さんは旋回のスムーズさと答えてくれた。

「クレーンによる運搬作業では、相手がどこに、どのように置いてほしいのかまで考えて作業することが大切なため、自分の思い通りに動かせる操作性能が重要です。その点、マスターテック7200Gは旋回がとてもスムーズで、重量物を運ぶときは安全に、軽い物はある程度スピーディに、と自在に対応できる。とても乗りやすい機械だと思います」

また、クレーンにとっての天敵である風に対しても、安定したブレーキ能力で安全に作業できると下山さんは語る。

市原重機建設では、最新機種であるマスターテック7200G NEOの導入もすでに決定済みで、納品を待つばかりだそうだ。持続可能な地球環境を守るために磨き上げられた省エネ技術を搭載するコベルコ建機の次世代クレーン。こうした機械の導入は、「誇りをもって働いてもらいたい」という市原さんの想いにもつながる。このような選択の積み重ねが、同社の企業イメージのさらなる向上に寄与するはずだ。

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1999年入社の下山慶治さんは、オペレータ歴24年のベテラン。「コベルコ製クレーンの性能は年々進化していると感じていますが、エンジンオイルの注ぎ口を入れやすい位置に変えて整備しやすくするといった、細かな改善にも見るべきものがあると思います」

Check

元ブラジル代表のサッカー選手、エジミウソンによって設立された「エジミウソンファンズ」を支援

市原さんは、キングカズこと三浦知良選手の影響で小学校卒業後、単身ブラジルに渡り、約8年間を当地で過ごした経験の持ち主。その縁もあり、経済的な理由によりサッカーを続けられない子どもたちを支援する「エジミウソンファンズ」日本事務局の理事を務めています。

エジミウソンファンズの詳細はこちら

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今回の訪問先は矢印

株式会社市原重機建設
埼玉県三芳町竹間沢東15-11
tel 049-259-5959(代表)
https://www.ichihara-juki.co.jp/
山田高弘= 取材・文 三浦泰章= 撮影 text by Takahiro Yamada/photographs by Yasuaki Miura