コベルコ建設機械ニュース

Vol.258Nov.2022

menu

作業品質の向上へ
丁寧かつ安全な仕事にこだわる

千葉県内を主な事業エリアとして、建造物の解体工事を手がける株式会社石井興業。同社が仕事をする上で大切にしているのは、常に丁寧で安全な仕事を心がけることだ。そのこだわりを通じて作業品質を高め、大手ゼネコンをはじめとする数多くのお客様からの信頼を獲得。大型案件の受注につなげている。

千葉県内を主な事業エリアとして、建造物の解体工事を手がける株式会社石井興業。同社が仕事をする上で大切にしているのは、常に丁寧で安全な仕事を心がけることだ。そのこだわりを通じて作業品質を高め、大手ゼネコンをはじめとする数多くのお客様からの信頼を獲得。大型案件の受注につなげている。

仕事の丁寧さと安全性の高さはもちろん、あらゆる現場で評判の良いスタッフの質にも自信があります

代表取締役会長 石井準一郎さん

現場の整理整頓を徹底し、
お客様の信頼を獲得

photo

船橋競馬場の観客スタンドをパワフルに解体するSK1300DLC。5階建てなら35mタイプのアタッチメントで高さを気にせず作業できる

株式会社石井興業は、個人事業として1967年に創業。その後の78年に隣接する成田空港の開港と同時に法人化し、空港関連の仕事を数多く手がけてきた。もともと斫(はつり)工事の専門業者だったが、徐々に解体工事にも進出。「近辺に解体を手がける業者がいなかったため、依頼を受けるようになりました」と話すのは、創業者で代表取締役会長の石井準一郎さんだ。

「初めは13tや20tクラスの重機で木造家屋の解体をしていましたが、ほどなくして商業ビルといった大型建造物の解体も請け負うようになりました」(石井さん)

このようにして事業を拡大できたのは、同社が常に丁寧で安全な仕事にこだわり、作業品質を高めてきた結果にほかならない。そのことは、石井興業が手がける現場を見れば一目瞭然だ。解体現場といえば、瓦礫などがあちこちに散乱している光景が普通だが、同社の場合は様子が異なる。工事現場がとにかくきれいなのだ。

「現場から出た瓦礫類は、その都度しっかり片付けるのが当社の解体スタイルです。一見、それだと工期が遅くなりそうですが、作業重視で解体していった場合でも、最後には多大な時間と労力を現場の後始末に割かなければなりません。そのため、現場を整理整頓しながら作業しても、通常より工期が早くなることはあっても遅くなることはありません。また、現場を常にきれいにしつつ解体作業を進めることは、安全面の向上にもつながります」(石井さん)

現場の整理整頓は元請け業者からも評価されており、解体工事に関する相談も多いという。元請け業者から信頼を寄せられているというこの事実からも、同社の作業品質の高さがうかがえる。

さらなる作業品質向上を目指し、
超大型解体機を導入

作業の品質を向上させるには、重機ラインナップの多様さも欠かすことのできない要素だ。解体対象となる建造物の高さや強度などに余裕をもって対応できる解体機でなければ、オペレータやマシンに無理を強いることになり、丁寧かつ安全な仕事を実現することは難しい。その点、石井興業ではミニから超大型まであらゆるクラスの解体機を計39台所有。解体する建造物に対して十分な能力を有する重機での作業が可能だ。

その中でも、石井興業が2022年5月に導入したコベルコ建機の解体機SK1300DLCは、従来の100tクラスにはなかった4つ折れ超ロングアタッチメント仕様の設定により、ひとクラス上の最大作業高さ40mを実現。この超大型タイプが同社の重機ラインナップに加わったことで、解体可能な建造物の種類がさらに広がった。

取材当日、SK1300DLCは船橋競馬場(千葉県船橋市)の観客スタンド改修に伴う解体工事に従事。現場監督を務める佐々木英士さんによると、本工事がSK1300DLCにとって初めての現場だという。

「アタッチメントの高さはもちろんですが、ニブラーのパワーも十分。オペレータは余裕をもって作業できています」(佐々木さん)

一方、オペレータの加瀬正幸さんはその優れた安定性を高く評価している。

「瓦礫などをつかんだ状態でアームを下げても、本体後部が浮き上がることはなく、安心して作業できます。また、アームが長いので建造物と適切な距離をとりつつ解体できることも、作業の安全性を高めていると思います」(加瀬さん)

解体対象が5階建てのため、本現場では35mタイプのアタッチメントを装着しているが、次に投入が予定されている現場は8階建て。いよいよ40mタイプのアタッチメントの出番となる。より高さのある建造物に対し、超大型建物解体機はどんなポテンシャルを発揮し、作業の品質向上に貢献してくれるのか。石井さんをはじめ、石井興業の面々の期待は高まるばかりだ。

photo

アームの先には、従来の100tクラスの作業能力を大きく超える5.2t(クラス)のニブラーを装着

photo

解体作業中でも機体の安定感は抜群。安全に作業可能だ

photo

石井興業にとって100台目のコベルコ機となるSK1300DLCの納入を記念して、感謝状を贈呈

photo

入社25年になる 現場監督の佐々木英士さん。「当社の強みは多様なクラスの解体機を幅広く所有し、あらゆる建造物に対応できることです」

photo

SK1300DLCに搭乗する加瀬正幸さんはオペレータ歴20年。「コベルコ建機の解体機にはいろいろ乗ってきましたが、SK1300DLCの優れた安定感やパワーなどを考えると、その作業のしやすさはトップクラスだと思います」

今回の訪問先は矢印

株式会社石井興業
本社所在地/千葉県山武郡芝山町大里974番地 
tel 0479-78-0026
山田高弘= 取材・文 三浦泰章= 撮影 text by Takahiro Yamada/photographs by Yasuaki Miura