コベルコ建設機械ニュース

Vol.254Nov.2021

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特集マスターテック7200G NEO 徹底解剖

開発ストーリー

お客様のさらなるビジネスの
発展も期待できる機械へ。
現場の生の声を聞き、
開発に反映したチーム力

開発資源として重要なファクターとなるのが、現場のリアルな声。
お客様の一番近くで、「どんな機能があったらいいのか」を吸い上げて
今回の開発に生かしたマーケティング・サービス・営業部門。
その裏側に迫る座談会を開催した。

STORY 02:マーケティング・
サービス・
営業部門 編

  • 写真:山藤 千明

    山藤 千明

    マーケティング事業本部
    クレーン営業本部
    クレーン営業企画商品企画部
    マネージャー

    1990年入社以降、クレーンのサービスを軸に、品質保証業務、サービス流通業務、サービス部品拡販企画立案、KCROSS開発(サービスとしての立場)、技術研修講師、人材育成、これらを経て現在はクレーン販売知識研修を担当。本開発では、人材育成のプロとして、セールスマニュアルの作成や研修対応に従事。

  • 写真:高野 博行

    高野 博行

    マーケティング事業本部
    クレーン営業本部
    クレーンCS部
    西日本サービスグループ
    マネージャー

    2004年入社。東海エリアのクレーンのサービスに従事した後、11年に開発部門に異動。TRD35-2や海外向けLM1500、技術検討依頼の業務を担当した。15年に再びサービス業務に戻り、本開発ではサービスのエキスパートとして、プロジェクトの初期段階から参加。

  • 写真:豊﨑 芳光

    豊﨑 芳光

    マーケティング事業本部
    クレーン営業本部 国内営業部
    西日本営業室
    アシスタントマネージャー

    2008年入社。営業管理部大久保室を経て、10年からはコベルコクレーントレーディングに出向。16年より現職で、近畿エリアの新車クレーン営業を担当する。今回は、お客様を熟知した営業担当として、プロジェクトの初期段階から参加。

場に寄り添った
開発姿勢を推進

山藤:
初めて試作機を見た時に非常に大きな衝撃を受けましたが、SLシリーズの構造をマスターテックGシリーズに融合した新しい発想のクレーンだということが分かり、そこをお客様へきっちりとお伝えしようとワクワクしました。
高野:
私はサービスの立場で、お客様と接してきたわけですが、まず、オペレータや管理者の方々に、「こんなことができたら……」という夢を語ってもらうことを心がけました。
豊﨑:
私たち営業担当は、経営者の皆様とお会いする機会が多いのですが、今回は実際にクレーンを操作するオペレータの方や組みバラシを行う方、運送する方にもお話を伺い、「誰もが満足できるクレーン」という開発コンセプトの実現に努めました。開発やサービス部隊も一緒になって、自分の担当エリアだけでなく、他エリアにもヒアリングに伺い、まずは求められている要件の洗い出しを行いました。
山藤:
お客様との雑談のなかにこそ、キラリと光る原石となるアイデアが潜んでいます。印象的だったのは、兵庫のお客様から教えていただいたこと。「不安全運転やメンテナンス不足により突発的な故障や事故が発生すると、クレーンが痛がっている状態となり、それだけではなく、関わるすべての人々が痛い状態になる」というご意見です。そうならないように、お客様やクレーンに寄り添ったサービス活動からお客様の困りごとを感じ取って、安全機能やアシスト運転について意見を述べました。
高野:
先ほどもお話があった地域性の違いとともに、若手からベテランまで幅広い層に意見を伺いました。そのなかで、タワーの立ち上げなどは熟練者でも最も気を使う操作で、皆さんが自動化を望んでいることが分かりました。
山藤:
そうですね。「タワー自立アシスト」は、「これで若手にも任せられる」と、ベテランの方からも評価が高かったです。
豊﨑:
2017年にプロジェクトチームが発足し、毎月集まって意見を出し合いました。我が強いメンバーが多かったので、時にはぶつかることもありましたが、開発部門のリーダーである浦さんを中心に、お客様が求めるものをつくり上げるために議論を重ねました。
写真:ガントリクイックセット 1枚目 写真:ガントリクイックセット 2枚目

独自の設計で、ガントリの取り付け・取り外しをスムーズにした「ガントリクイックセット」。

写真:ガントリクイックセット 3枚目

トランスリフタの跳ね上げも軽く、一人で簡単に実行。またフロートを付けたままでの輸送が可能。

写真:タワー自立アシスト機能

タワー自立アシスト機能

熟練技術を要していたタワー自立・格納の一連作業を、ワンレバーで実行。格納状態から、アシストが開始。ブームが90度になると自動停止される。タワーラッチを解除し、ジブを巻き上げる。

写真:つり荷水平移動アシスト機能

つり荷水平移動アシスト機能

難易度の高いつり荷高さの同調も、自動でアシスト。ブームの高さを変えても、常につり荷を一定の高度で保ちながら、スムーズな水平移動を自動で支援。

らなるビジネスの
発展を支援

山藤:
「マスターテック7200G NEO」は、従来機の良いところを再認識し、今までできなかったことをできるようにしたクレーンです。まさに、お客様と一緒につくり上げた「コベルコマジック」だと思います。
豊﨑:
本機は社内各部門の連携のもと、お客様のクレーンへの「想い」を結集して完成させた自信作です。7200Gの魅力である「オールマイティ」に使っていただける機械を、「NEO」として進化させました。建設業はもとより、基礎土木関連のお客様を含め、より多くの皆様にその魅力を知っていただきたいですね。
高野:
これまで煩雑だった組立・分解やジブ張りなどの作業も楽になり、シンプルなレバーによる操作性の向上など、若手の活躍を支援する機能も満載です。私たちも、今後さらにオペレータの方々の地域共同育成体制の充実等を進めながら、お客様のビジネスを全力で支援していきたいと思っています。
写真:アタッチメント

アタッチメントは、「一体輸送・一体組立」で、組立・分解に関わる工数をカットして効率アップを実現。

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