コベルコ建設機械ニュース

Vol.265Aug.2024

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けがをさせない現場へ
安全こそ最高の営業ツール

鹿児島市を拠点に、土木工事や建物解体、産業廃棄物処理といった幅広い事業を展開する永田重機土木株式会社。安全性の向上と効率的な作業を追求する同社では、2024年に周囲検知衝突軽減システム「K-EYE PRO 2.0」を搭載したショベルを新たに導入。現場での事故を未然に防ぐことはもちろん、高い安全意識は同社への信頼につながっている。

鹿児島市を拠点に、土木工事や建物解体、産業廃棄物処理といった幅広い事業を展開する永田重機土木株式会社。安全性の向上と効率的な作業を追求する同社では、2024年に周囲検知衝突軽減システム「K-EYE PRO 2.0」を搭載したショベルを新たに導入。現場での事故を未然に防ぐことはもちろん、高い安全意識は同社への信頼につながっている。

安心して働ける現場環境はなにものにも
代えがたい。
安全に投資は惜しみません

代表取締役 永田雄一さん

現場スタッフの安全確保へ K-EYE PRO 2.0を導入

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橋台設置のためのスペースをつくる、狭小現場での掘削作業。土量も多く、仮設防護柵がある現場は死角も多いため、K-EYE PRO 2.0の人検知機能がより安全な作業環境を生み出す

永田重機土木株式会社は、現代表取締役である永田雄一さんの父である先代が1967年に創業した土木、解体をメインとした総合建設業の会社だ。二代目となる永田さんは現在56歳。学生の頃から家業を手伝い、高校卒業後は3年間、県内の土木業者で修業を積んだ。永田重機土木に入社後も、重機オペレータなど長く現場で仕事をしてきた永田さん。そうした経験のなかで学んだのは、建設土木業界における安全の大切さだったという。

「この業界で長く働いていると事故の事例はよく聞きます。安心して働ける現場環境は、なにものにも代えがたいもの。土木や建設の業界で人材不足が叫ばれる昨今にあっては、早急に手を打たなければならない重要な課題の一つです」(永田さん)

会社としては従業員が参加して行う安全大会の実施はもちろんのこと、永田さん自身が建設業の協会で労務委員長を務めるなど、業界全体としての安全意識を常に高く保つ努力を続けている。

こうした努力を続ける一方で、人の安全に対する意識を高めるだけでは限界があると感じていた永田さん。例えば、最近のショベルはカメラの映像で周囲の確認ができるようになったが、どんなに人が安全に配慮したとしても目視に加えて、映像すべてに目配りするのは常に高い集中力を保ち続けなければならないと話す。

「そこで目をつけたのが、コベルコ建機の周囲検知衝突軽減システムK-EYE PRO 2.0です。昨年、デモ機があると聞いてすぐに千葉県まで試乗に出掛け、これだと確信しましたね」

人は少なからずミスを犯すもの。ヒューマンエラーを完全に無くすのは難しいが、人を検知して自動停止するK-EYE PRO 2.0なら重大事故の抑制に役立つはずと、永田さんはその安全補助機能を搭載したSK125SR-7を、全国でもいち早く導入し、現場での使用を開始している。

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スペースが限られた本現場では、つい近道行動などをしてしまう危険性もあるため、K-EYE PRO 2.0の有効性は高い

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検知エリア内で人の姿を検知すると、写真の警報機から注意喚起を行い、旋回または走行動作を停止する

先進の安全システムは営業面にも貢献する

取材当日、K-EYE PRO 2.0を搭載したSK125SR-7は、鹿児島県南九州市と鹿児島市を結ぶ有料道路の現場で稼働していた。土砂を掘削し、橋台設置の基盤整備を行うのが永田重機土木に課せられたミッションだ。

本工事にK-EYE PRO 2.0を搭載したショベルが使われると聞き、「やはり、永田重機土木は安全を重視する会社だな」という思いを改めて認識したと語るのは、本工事を元請け会社として受注した南生建設株式会社の堂囿靖英さん。現場責任者として工事を取り仕切る堂囿さんもまた、安全に対しての意識が高い。斜面と防護柵に囲まれており、重機オペレータからの死角も多いこの掘削現場において、K-EYE PRO 2.0は接触事故の抑制に十分なメリットがあると、工事が進むうちに実感していったという。

「現場で事故を起こさないためには、作業者全員が高い安全意識をもって作業することが必要不可欠です。人がやる作業を機械側でフォローしてくれるこのシステムは、安全性と作業効率を両立し、安心・安全な現場づくりに貢献してくれると考えています」(堂囿さん)

永田重機土木のオペレータ、北原雄二さんも、先進の安全システムを備えた本ショベルでの作業は気持ちに余裕が生まれると、K-EYE PRO 2.0搭載機の導入を歓迎する。

「土木工事の現場では、ショベルでの作業中に車体の死角となるスペースが不安で、何度も確認することがあります。その点、K-EYE PRO 2.0搭載機なら人を検知するとしっかり停止してくれますので、とても安心。機械が安全面をフォローしてくれるので、さらに作業に集中できるというメリットもありますね」(北原さん)

永田重機土木では、価格競争に陥らないよう新しい技術を採り入れるのに前向きだ。なかでも、K-EYE PRO 2.0のような事故の抑制に役立つ先進の安全システムは発注者にとっても魅力的で、営業面での効果も高いという。スタッフの安全確保に寄与するK-EYE PRO 2.0搭載機の導入は、今後の永田重機土木における事業拡大にも必ず貢献していくはずだ。

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現場責任者である南生建設の堂囿靖英さん。「現場管理をする上で常に思っているのが、事故がなく、働く全員に笑顔で家に帰ってもらいたい、という気持ちです」

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K-EYE PRO 2.0搭載機のオペレータを務める永田重機土木の北原雄二さん。「重機に乗り始めてまだ2年と経験が浅い私にとって、K-EYE PRO 2.0はとても心強い存在。また、歩行者など人の往来が多い街中の現場でも、事故の抑制に役立つはずです」

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今回の訪問先は矢印

永田重機土木株式会社
所在地/鹿児島県鹿児島市川上町2216番地1
tel 099-244-3388
https://www.nagatajyuuki.com/
山田高弘= 取材・文 三浦泰章= 撮影 text by Takahiro Yamada/photographs by Yasuaki Miura