東京都渋谷区東京重機株式会社
人とチームを大切に育み、
大型案件を手がけて成長
東京重機株式会社はクレーンとオペレータを建設現場に派遣するリース・レンタル事業で成長、多くの大規模案件で実績を上げてきた。その背景には、「人」を大切にし、どんなときも1人ではなく「チーム」として取り組んでいくという社としての基本姿勢がある。さまざまな施策を繰り出し、人が集まる会社を目指して常に前進し続けている。
東京重機株式会社はクレーンとオペレータを建設現場に派遣するリース・レンタル事業で成長、多くの大規模案件で実績を上げてきた。その背景には、「人」を大切にし、どんなときも1人ではなく「チーム」として取り組んでいくという社としての基本姿勢がある。さまざまな施策を繰り出し、人が集まる会社を目指して常に前進し続けている。
機械をコントロールする
人間とチームが最も大切。
誰もが安全を確保できる
体制をつくることを重視しています
代表取締役社長 鶴岡卓さん
大型クローラクレーンを武器に、名だたる大型案件で実績
複数のクレーンとともに物流倉庫の建設現場で稼働するSL6000J
東京重機株式会社は、高度経済成長期の真っ只中、最初の東京五輪前年の1963年に創業。現在、代表取締役を務める鶴岡卓さんは、創業者である祖父から数えて三代目に当たる。
「創業以来、『安全を第一に考えるとともに、お客様と常に課題を共有し、解決に向けて全力で努力していく』ことを経営理念とし、大型クローラクレーン保有を最大の強みとして事業を進めてきました」と鶴岡さん。
これまで東京ドーム、横浜国際競技場、有明アリーナをはじめ、モンゴルのウランバートル市高架橋建設など国内外の数多くの大型建設現場で活躍し、高い評価を受けてきた。
同社が最初にコベルコ建機製クローラクレーンを導入したのは2009年。「当時最新モデルの500t級、SL6000Jを2台導入しました。リーマンショック後で、業界全体が設備投資に消極的だった頃ですが、この機械抜きでは不可能な仕事を受注したことが最大の理由です」。
これを皮切りに現在はSL4500J (350t)、7200G(200t)など14台を所有する。さらにお客様ニーズに応えるべくラフテレーンクレーン、トレーラー、トラックなどによる輸送業務にも事業を拡大している。
今回取材させていただいたのは、千葉県湾岸エリアに新設する物流倉庫の建設現場。ここではコベルコ建機製クレーンSL6000Jが2台稼働していた。「SL6000Jに限らずコベルコ建機のクレーンは旋回ブレーキ性能が非常に高いですね」と語るのはオペレータ歴31年という瀬尾義昭さん。オペレータ歴30年の國安良人さんも「ブレーキが滑らかに利くので荷ぶれが起きにくく、操作性が高いと感じています」と、評価していただいた。冷却水や作動油などの日常点検がしやすい点もメリットだという。
この現場ではPC工法による建設資材のつり上げ、つり下げを担う
多様な人材の拡充、安全の徹底で競争力を強化
大型クローラクレーンは、搬入、組み立て・解体から現場作業に至るまで、多くの人員が必要となる。それだけに同社ではチームで取り組むことを会社の基本姿勢としている。例えば作業に入る前には営業、オペレータなどからなるチームでプレミーティングを行う。「営業はお客様からの情報を収集するとともに、プロジェクトリーダー的な役割を果たし、案件の特徴、作業ルールやスケジュールなどをチームで共有しています」(鶴岡さん)
創業時から力を入れてきた安全面については、大型案件を重ねることでさらに一段高いレベルを目指すようになったという。
「安全部の業務を拡充し、例えばクレーンのワイヤーを一本ずつアワーメータで管理するなど、徹底しています」と鶴岡さんは胸を張る。
また2019年には社内イントラサイトをリリースし、安全マニュアルや機種ごとの技術情報、自社作成の事故事例などの動画をスマホで確認できるようにした。さらに月一回の安全会議をリモート化し、対面できない作業員も参加できるように改善した。
人を大切にする姿勢は、現場作業の品質向上にも大きな影響を与えている。
「先輩、後輩かかわらず、現場でなにかあったときにはフォローしあえる体制は非常に心強いですね」(瀬尾さん)。
「“お互いのために”という気もちで働けることで、作業に対する責任感とやりがいを感じます」(國安さん)
またオペレータを1人にしない努力も同社の特色だ。クレーン1台の現場では社内の仲間が誰もいない状態で孤独になりやすいもの。そこで会社への帰属意識、チームワーク醸成も視野に、安全大会などのイベントを増やすとともに、家族への誕生日ギフトなどを含めた心づかいを形にしている。
「これからの時代に生き残る会社は、人が集まる会社だと思います。人を集めるために、この業界、そしてこの仕事を知ってもらいたいですし、当社の魅力を伝えたい。コベルコ建機には、オペレータが能力を発揮しやすくサポートしてくれる重機をどんどん送り出してほしいと思っています」
「どうすれば手元作業者が作業しやすいかを常に考えています」と、オペレータの國安さん。
「オペレータ同士や他部署とのコミュニケーションが活発なので、とても働きやすい会社です」と、オペレータの瀬尾さん。2人のコメントからは良好なチーム力が伝わってくる
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