現場を変える
イノベーション
昭和初期、神戸製鋼所は大型船用ドッグ建設や、炭鉱の露天掘り現場における外国製パワーショベルの貢献度に注目し、国産機の開発に着手した。その結果、1930年に発売された国産初の電気ショベル「50K」は、現場の効率アップや工期圧縮、コスト削減などをもたらした。
また53年、国産初のトラッククレーン「10KT / 20KT」の発売により、クレーンの移動性が大きく向上。63年には、国産初のホイール式油圧ショベル「TY45」を上市し、機動性・旋回性・操作性を改革した。
80年には、国産初の固定式ニブラー装着自動車解体機を発売。旧来手作業だった自動車解体の作業効率が、飛躍的に向上した。さらに87年発売の「SK-NEW MarkII」は、旋回フラッシャや乗降遮断式ロックレバーなど、世界初の安全機能を装備。当時から「事故ゼロの現場づくり」という思想が息づいていたことが分かる。
89年には、日本初の小型ラフテレーンクレーン「RK70M / RK70」を発売し、狭所作業を改革。同年、業界初のハイリーチクレーンも登場させ、掘削+安全なつり作業を可能にした。そして2006年発売の「ACERA Geospec」は、従来機比燃費20%低減を実現し、“低燃費のコベルコ”を不動のものにした。
コベルコ建機は、常にその時代にベストとされる技術を採り入れてきた。今後もお客様目線に徹した開発を進めていく。
ブルーグリーン”誕生秘話
都市型建機による街中の工事が増加し始めた1980年代半ば、コベルコ建機は都市の景観にマッチする建機のデザイン戦略を推進した。89年8月、都市空間とも調和する建機として、ターコイズグリーン×ライトグレーという画期的なカラーリングの「SK100Wホイールショベル」「RK70ミニラフテレーンクレーン」を発売。以降、塗装の耐久性や視認性、企業イメージなどを考慮し、90年代前半に現在のブル-グリーンへの統合が決定。これが建機のみならず、コーポレートカラーとしても定着していったのだ。