機械を設計した時に想定している標準的な使用条件に比べて、より厳しい使用状況の場合には部品やオイル等の劣化が早まり故障することがあります。
特に近年のオフロード法など、排ガス規制強化への対応から排ガス後処理装置を搭載した機械では稼働環境の影響が顕著に出ます。オイル、排ガス後処理装置などの性能低下を最小限に抑えエンジンを正常に保つために、稼働環境に応じた適切なメンテナンスが必要となります。
下記のような運転条件の場合は過酷な稼働環境（シビアコンディション）に該当します。
上記以外にも、標準のメンテナンスをしっかりしていても故障した履歴がある場合は、その運転条件がシビアコンディションとなります。メンテナンスの間隔を狭くする等の対応が必要です。
過酷な稼働環境だけでなく、エンジン低速状態が長時間続くことも該当します。
シビアコンディションの機械は
取扱説明書より早めに油脂類の交換メンテナンスをお願いします。
機械のトラブルを防ぐため、
シビアコンディション稼働機に対しては手厚いメンテナンスを推奨します。
| 項目 | 標準（取扱説明書記載） | シビアコンディション | |
|---|---|---|---|
| エンジン | オイル量点検 | 始業前に点検してください。 | 必ず始業前に点検してください。 |
| エンジンオイル交換（※） | 純正オイルを500時間毎に交換してください。 | 純正オイルを250時間毎に交換してください。 高グレードオイルを500時間毎に交換してください。 |
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| エンジンオイルフィルタ交換 | オイルと同時に交換してください。 | オイルと同時に交換してください。 | |
| 燃料フィルタ（プレ/メイン）交換 | 500時間毎に交換してください。 | メインフィルタは500時間毎、プレフィルタは250時間毎に交換してください。 | |
| CCVフィルタ（交換タイプ） | 1,500時間毎に交換してください。 | 500時間毎に交換してください。 | |
| DPF | 取扱説明書記載通りの交換インターバルにて交換してください。 | 取扱説明書記載の交換時間よりも寿命が短くなる場合があります。 手動再生が頻繁に起こる場合はコベルコ指定サービス工場へ点検を依頼してください。 |
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| インジェクタ洗浄 | ー | 1,000時間又は12か月毎に専用の燃料添加剤（※）にて洗浄してください。 | |
| 燃焼室洗浄 | ー | 1,000時間又は12か月毎に専用の燃料添加剤（※）にて洗浄してください。 | |
| 吸気系 | アウターフィルタ | 250時間毎または警告点灯時に清掃してください（6回まで）。 1,000時間毎または清掃6回後に交換してください。 |
毎始業時に清掃してください。 250時間毎に交換してください。 |
| インナーフィルタ | 清掃はしないでください。 アウターエレメント交換時に同時交換してください。 |
清掃はしないでください。 250時間毎に交換してください。 アウターエレメント交換時に同時交換してください。 |
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| iNDrフィルタ | ー | 稼働環境によっては3時間毎に清掃してください。 予備品保有を推奨します。 |
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| 使い方 | エンジン始動時/停止時 | 暖機運転させてから作業開始してください。作業終了時は5分間アイドル（冷機運転）させてからエンジン停止してください。 | 暖機運転させてから作業開始してください。作業終了時は5分間アイドル(冷機運転)させてからエンジン停止してください。 |
| 稼働中 | ー | 低回転低負荷運転が多い場合は、DPFやSCR内を活性化させるために時折ハイアイドル、高負荷運転を行ってください。 | |
交換の時期は目安となります。使用環境により劣化の状態は変わりますので早めの交換をおすすめします。
（※）詳しくは、コベルコ建機指定サービス工場へお問い合わせください。
